はんこ屋で幸福を感じる

印鑑イメージ

結婚を決めたのは、彼の作る料理がきっかけだった。
胃袋をつかまれた男性が、プロポーズするなんて話はよく聞く。

私の場合も、料理上手の彼につかまれた。
私は、キャリアウーマンという程でもないが、中途半端な忙しさが常で仕事が終わる時間が遅く、帰るといつも彼の料理が待っていてくれた。

一緒に住む様になると、彼が台所に立つことがぐんと多くなった。
私も料理は好きだった。実際、前の彼氏には、毎回おいしい料理があるから離れられないと言われた過去がある。

その時は、料理だけかとけんかになったのだが。
彼の優しさは、料理の味にもあらわれていた。マイルドでしかもあと引く味付けが多かった。

おいしい料理は、私を虜にしていた。
どうしても彼の優柔不断な所が気になり、しかも、そこに原因があるのか結婚に踏み切る気配が全くない。

私は、彼にプロポーズすることにした。
いつもの夕食、いつもの食卓で「結婚したい」と言った。少しだけ緊張しながら。「いいね」とだけ彼は言った。

彼との週末は、いつも近所の大型スーパーに出かける。
彼が主役で食料品を買って、私がくだらないグッズと呼ばれるものを買う。

くだらないグッズとは、たとえば木彫りの動物のペンだったり、やたら増えていくかごだったり、得意の100円ショップで買う掃除用品だったり。
生活する上で全く必要ない物を買う時間なのだ。

これぞ独身のしかも共働きの醍醐味だ。
夫婦になってひとつのお財布になったら、こんな贅沢はなかなかできないかもしれない。

いつもの贅沢時間に今日は、はんこ屋へ行く。
「二人の口座を作っていつか貯まったら結婚式を挙げよう」彼に言われた。
店員さんに銀行印を作りたいと告げる。私の苗字だ!お婿さんに来てくれるのか。はんこ屋で幸福を感じた。

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